@article{oai:unii.repo.nii.ac.jp:00000256, author = {波田野, 節子 and Hatano, Setsuko}, journal = {朝鮮学報}, month = {Jul}, note = {application/pdf, Journal Article, 洪命憙の歴史小説『林巨正』は一九二八年から一九四〇年まで中断を繰り返しながら新聞と雑誌に連載された。筆者はその連載期間をつぎの三期に分けた。一九二八年から翌年の逮捕収監までの第一期、一九三二年の連載再開から三年後の病気による中断までの第二期、そして一九三七年の再開から一九四〇年後の完全中断までの第三期である。洪命憙は第二期の『義兄弟編』を執筆している途中、その当時復刻された朝鮮の正史『朝鮮王朝実録』と出会ったが、とりあえずそのまま書き続けて『火賊編』以降でこの正史を小説の材源として取り入れ、連載が完全に終わって『林巨正』を単行本にするときに、前に書いた『義兄弟編』を後で書いた『火賊編』の内容に合わせて修正したと推測される。筆者は第二期の記述に見られる時間の食い違いに疑問をいだき、原因を突きとめるためにこの時期の新聞連載と単行本のテキス卜を対校した。残念ながら原因を解明することはできなかったが、代わりに、単行本では消されて連載本テキストにだけ残された、作家の試行錯誤や推敲の跡を見出すことができた。本稿ではまた、『火賊編』冒頭の歴史的記述が、単行本にするさいに挿入されたものであることも明らかにした。この挿入は第三期における作家の創作姿勢を示唆するように思われる。}, pages = {191--230}, title = {『林巨正』執筆第二期に見られる‘ゆれ’について}, volume = {199/200}, year = {2006}, yomi = {ハタノ, セツコ} }