@article{oai:unii.repo.nii.ac.jp:02000068, author = {斎藤, 裕 and Saito, Yutaka}, journal = {人間生活学研究, The Bulletin of Society for Human Life Studies}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 中学校では、1年生理科-「力と圧力」という単元の中で「浮力」の学習が規定されている。同様に、自然認識の核となる「質量保存の法則」の理解も重要である。「質量保存の法則」と「浮力」の理解は、密接な関係を持つ可能性がある。斎藤(2023)は質量保存の法則関連問題,流体を想定した「浮力」問題-液体の密度の違い問題,流体としての気体(「空気」)設定問題,これまで確認されてきた3つの理論関連問題の3種を用意し、大学生は「質量保存の法則」「浮力」「密度」をどのように理解しているのか,この3者の関連はどうなっているのか,について調査を行った。 その結果、①質量保存の法則;事例判断となるとその物質の性質によってしまう,②アルキメデスの原理(浮力の法則);“浮く”場合のみ浮力は働き、その物体の重さは“0”になる-それは流体の密度に関係ない」という認識の者が多い,③浮力は流体の特性として認識していない,④浮力が存在することはわかっているが、「アルキメデスの原理」的理解はない(誤認識3パターンの存在が明白なことからもその事実は裏付けられる),という事実が確認された。今回、再度調査し、この結果が普遍的に見られることなのか、を確認する。また、併せてこの2ルール〔質量保存法則・アルキメデスの原理〕を教えることによって大学生の誤認識を改善できるかに、今回は挑戦した。 調査結果は、昨年度の結果とほぼ変わらないものであった。現代の学生らは、事例判断において「質量保存の法則」を明確に理解している状態とはほど遠く、またそこに、誤った「浮力(アルキメデスの原理)」的思考も働いていることも明らかとなった。事後テストの結果を見ると、教授効果は限定的であった。その原因について以下のように推察する。①「事例選択」の問題;事例選択として「基本2 事例・発展2 事例」を選んでいるが、大学生にとってこの2 法則に関して「何が基本で何が発展なのか」の吟味が不十分だった,②定量的な理解を目論むのであれば、「“計算”習熟」も視野に入れる必要があった,③両法則の理解・獲得を急いでしまった,また、教卓実験で実験を見せる方式であったが、学習者はただ“見る”状態であったことも効果を減じた可能性もある。彼らに調べたい実験を考えさせ、そして彼らにその実験をさせて事実を確認するというやり方も重要なのかもしれない。基本方略は正しいとしても、教授プランにおいて示される事例選択をどうするか,またルールの習熟の程度をどう勘案しプランに入れ込むか、などはまだ検討の余地があると言える。}, pages = {1--10}, title = {「質量保存の法則」・「アルキメデスの原理(浮力)」の理解度調査及び誤概念修正方略の研究}, volume = {15}, year = {2024}, yomi = {サイトウ, ユタカ} }